わくわくパリ日記

〜初めての海外旅行 (17)〜

  パリを歩く(実行編 その9)スーパーマーケットそしてホテルまで

フォションを後にしてまた歩き始めますと、道ばたに新聞売りのボックスがありました。思いついてパリ最新情報満載というpariscope を2フランで買います。「Pariscope s'il vous plai」で通じました。バンザーイ。読めなくてもかまわぬ。

もういよいよたそがれ。デパートは6時半迄ですが6時頃になると店員はまともに仕事をしようとしないと聞いていたので、少しでも早くと急ぎ足でオープランタンに入ります。旧館に入ってしまったらしく、上野の松坂屋みたいな感じ。子供のクリスマス用品ばかり売っていて、すごく混雑しています。新館に行きますとやっとデパートらしく、婦人用品や化粧品などが並んでいます。奥の方に高島屋のコーナーがありました。今日一日歩いて殆ど日本人に出会わなかったけれど、ここで、日本人のおじいちゃんおばあちゃんにワンサと出会いました。

流石にくたびれてきました。でも、スーパーマーケットも覗いてみたいですね。高島屋の店員さんに聞いてみましたら、Prisunic というスーパーマーケットが目と鼻の先に在るとのことです。しかも、ここは夜遅くまで営業しているとか。早速行ってみる事にしました。

今夜はホテルの部屋でパンでも囓ろうと、食料品売場へ直行、牛乳、ミネラルウオーター、オレンジ、チョコレートなどを仕入れ、小銭を使ってしまうことにしました。というのも、明日はオーストリアへ行く為フランの小銭は不要となるからです。
雑貨売場でしゃれたデザインの大型ナフキンを買いました。Oさんも私ももう疲れてフラフラです。でもなかなか去り難いのです。でもでも、もう限界。振り向き振り向きプリズニックを後にしました。デパートよりもこのプリズニックの方がフランス人の生活感じかに伝わって来るようで、楽しい時を過ごしました。

サンラザール駅前の目印のプレイボーイの広告塔の前を通ってとうとう無事にホテルに帰り着きました。正面のコンシェルジュの誇り高く胸を張ったオジサンにホテルカードを見せてキーを受け取ります。遂に一日が終わります。パリの一日が終わります。興奮と、緊張の、そして楽しかった一日が終わります。

部屋へ戻ったのが夜の八時頃だったでしょうか。食事しようと思ったところで、義姉たちの部屋から電話で、ロアール土産のワインの試飲のお誘いです。彼女達も今し方帰って来たところでした。みんなでワインを飲みながら、買ってきた絵本やチーズを渡したり精算したり、ラーメンをご馳走になったりして部屋に戻りました。ほんとに疲れた!でも、こんなに楽しい疲れ方はそうざらにあるもんじゃないデス。サンラザールホテルの最後の夜を快適なベッドで、おやすみなさーい。

Oさんの短歌です。

百年の重みを思ふ石造りのアパルトマンに人は住みたり

人の暮らし変わることなし露天市に蜂蜜積みて売る巴里女

肩寄せしフランスの男女が大股にオスマン通りのわれを追い越す

たどたどと意思表示して巴里の町に皮むき器ひとつ買ひて来にけり

義姉の俳句です。

晩秋のパリ一杯のロゼに酔う

ロアール川空も古城も抱き寄せて(季語なし)

初めての海外旅行、「パリわくわく日記」はここでおしまいです。明日はウイーンですが、 ウイーンのお話は又の機会に致します。これまで何度か海外旅行を致しましたが、 初めての海外旅行の印象ほど強烈なものはありませんでした。拙い日記ですが懐かしい 思い出ギューヅメというところでご容赦願います。最後までお付き合い下さいまして 本当に有り難うございました。


その日のロアール

シュノンソー城

夜のサンラザール駅前





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