わくわくパリ日記

〜初めての海外旅行 (16)〜

  パリを歩く(実行編 その8)フォションでごそごそ

ロンポアンの広場から幅の広〜い車道を隔てた向こう側に大きくて立派な建物が見えます。グランパレとプチパレでした。さぁ、左に曲がりますよ。お巡りさんが道一杯のデモ行進を整理している処を通り抜け、つきあたりは内務省の大きな建物、(ビルじゃなくて建物です。)その右角がエリゼ宮です。

さて、この通りが「世界の有名ブランドがずらりと並ぶ高級ブティックの町」フォーブルサントノーレです。道幅は思ったよりもずっと狭く、銀座の裏通り位です。向かい側のエリゼ宮の正面にもデモの人たちが群れていて、反対側はおすましでおしゃれなブティック。高価なものばかりで手も足も出ません。行き交うパリジャンのかっこいい物腰などホレボレと眺めつつ歩きます。

この道は途中から少し左にカーブしています。やがて大通りに出ると左手に美しいマドレーヌ寺院が見えてきました。このマドレーヌ寺院の正面からロワイアル通りを通してオベリスク、ブールボン宮に到る眺めは特筆に価する・・とは、このときは知らぬ存ぜぬ。そんな余裕などあらばこそ、義姉に頼まれたカマンベルチーズを買わねばならぬ、フォションよ何処?

いよいよ黄昏時となって、マドレーヌ界隈はなかなかの人混みで、車も多く、賑やかです。ようやくフォションに辿り着きました。勉強不足で、カマンベルチーズをフランス語で何と発音するのか知りません。仕方なく、「I want to buy camenbert cheese」と言うと店員さんが英語の分かる店員さんの処へ連れて行ってくれました。話しは通じましたが、十数種類ものカマンベルチーズが並んでいて、どれを買ったら良いかさっぱり分からなくなってしまいました。

すると、店員さん、じっくり腰を据えて、「これは牛乳から作ったもの、これは羊乳から作ったもの・・・と、一つ一つ説明し始めます。あー、益々分からないよー。もういいや、何でも良い。兎に角買ってしまおう。ところでトラベラーズチェックは何と腹巻きの中です。コートの中に手を入れて、Oさんに屏風になって貰ってゴソゴソと汗をかきながら引っ張り出しました。あー、恥ずかしい。

次の難関は支払いです。日本のように簡単では無い。お金を払う場所と、品物を受け取る場所が違うのです。階段を登ったり下りたりしてようやく難物のカマンベルチーズを無我夢中で手にいれました。でも、店員さんはみんなハンサムでスマートで優しかったです。それにしても、ひったくりを警戒するあまり、必要な時に、腹巻きごそごそとは・・過ぎたるは及ばざるが如し。


焼き栗屋さん見つけた



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