パリを歩く(実行編 その1)
物事は思いがけぬ事から思いがけぬ方向に進みます。今日はロアールのお城巡りに行く I さんからお孫さんにフランスの絵本を買って来てほしいと頼まれました。そこでツアーデスクへ行き、子供専門の本やさんが何処にあるかを教えて貰う事にしました。
ツアーデスクには、フランスに長く住んでいるという女性が居て、とても親切に地図を書いて地下鉄の乗り方なども詳しく説明してくれました。それによりますと、ソルボンヌ大学の近くにアシェットという有名な子供専門の本屋さんがあるとの事。その近くにあるクリュニー美術館にはゴブラン織の有名なタペストリーがあり、それを見るだけでも価値がありますよと教えて下さいました。もう一つ、地下鉄にもスリやひったくりが居るから十分気を付けるようにと念をおされました。
そこで一緒に歩くOさんと相談し、パリへ来たからには地下鉄に乗って先ずアシェットへ行こう、次にクリュニー美術館へ、それからの事はその時考えようと言うことにしました。パスポート、トラベラーズチェック、現金などはしっかりと「腹巻き」にしまい込み、コートの下にポシェットを斜めに掛け、小銭とカメラ、地図だけをさりげなく布の袋に入れます。(相当興奮していたのでこのカメラにフイルムを入れたつもりが入って無かったのです。・・ウ・ラ・ミ・ツ・ラ・ミ・・ウ・ラ・ミ・ツ・ラ・ミ・・)
サー、いよいよシュッパーツ!!
午前10時過ぎ、サンラザールホテルを緊張して出発です。Oさんと二人のパリ歩き初体験です。ツアーデスクの女性に書いて貰った地図を頼りに地下鉄、St.Lazare駅に入って行きます。ホテルのすぐ近くです。階段を下りると切符売り場がありました。
かねて予習してあった通り、「アン ティケ スィル ヴ プレ」と言って3フラン出したところ、日本の国鉄(今はカッコつけたJR)のイジワル改札係にそっくりな女性が何かペラペラと言いました。実は3.5フランだったので、足りないとでもいっていたのでしょう。Oさんが袋に入れてあったコインをジャラジャラぶちまけて、やっと切符2枚を手に入れました。
次に地下道の表示のGALLIENIの文字を探します。つまり、終点GALLIENI方面へ行く為のプラットホームへ通じる地下道です。分かりやすい大きな表示ですぐ見付かりました。そこを伝って歩いて行きますとプラットホームに出ました。丁度その時電車が入って来て扉が開きましたので、Oさんと飛び込みます。スリやひったくりらしい顔をした人間は居ないか?それとなく周りを見回します。
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ツアーデスクの女性が書いた地図
地下鉄の切符
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