モンキーフォレストから西の方角に海辺まで走りますとタナロット寺院
です。ここには海の神が祀られて、神の化身の白蛇が住み着いている
という・・・・お寺は小さい島の頂上に建てられておりまして、満ち潮に
なると海に浮かんだお寺になってしまいます。
引き潮でしたので、浅瀬を渡れば島には着きますが、そこから頂上に
登るのは結構大変です。岸辺にも別院があり、本院までどうしても
行けない時には別院で行事を行うとの事でした。
そして、どうもピンと来ないのですが、な〜んと、あの「エマニュエル夫人」
の舞台になった所なのだそうです。あれからやたらと観光客が増えた
とはガイド本のコメントです。 でも、ご存じの方は岡倉天心がここぞと
決めて作った六角堂からの眺めを御想像下さい。あのあたりの風景を
もっと大きくしたようなスケールの大きい素晴らしい眺めでありました。
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岩山の上がタナロット寺院です。クリックすると大きな景色が見られます。 |
目を右側に転ずるとこのような風景となります。 |
ここには、観光客が大勢訪れており、観光バスや自家用車が駐車場一杯に
並んで景気の良い大賑わいです。外国人よりも、地方からやって来た人々
のように見受けられました。
バリでは至るところでお供えものを目に致します。お店の入り口に
置かれているのを危うく踏みつけそうになったこともあります。
ガイド君の話に依れば、サンスクリッドで「お供え」を「WALI」
と言うそうですがその言葉が転じてBALIになったとか。それほど
お供えすることを大切にしているとのことです。
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寺院へ夕方のお供え物を運んで行く母子。
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右手の岬の突端の小さなお寺の前の供物です。
至る所でこのような供物が見られました。 |
タナロットと言えば夕日、夕日と言えばタナロットと言われ、小高い岬
から眺める夕日は得も言われぬ美しさ!だったと言いたい所なのですが、
この日はお天気は良かったのですが水平線にだけしっかりと雲がへばり
ついて居ります。
「夕日、見られますか?」
「今日はダメネ。一週間のうち、一回くらいかな、見られるの・・」
じゃいいや、早く帰ってホテルでゆっくりケチャダンスを見よっと!
という事で日の沈むのを待たず、ホテル帰る事に致しました。
夕日を見ないで帰ることにしたのですが、駐車場は車で
一杯です。ガイド君は乗ってきた車をあちこち探してやっと見つけました。
さあ乗ろうと思いましたら、運転手君が居りません。何処行っちゃった
のでしょう。ガイド君は一生懸命あちこち探し回っています。30分待っても
一向に姿を現しません。2度もアナウンスしても効果ありません。
「タナロットに来た以上、夕日を見るのは当然と思ってそれまで時間つぶしに
何処かに行っちゃったのねキット。」
「多分ね。」
向かい側に土産物店があり、そこに飲み物が置いてありましたので、
ガイド君の分とコーラを3本買うことにしました。喉がかわきました。
若い女の人が二人、イスに座っておしゃべりしておりました。
「3コーラ、プリーズ」
奥の方からコーラを出して来ました。
ガイド君は未だ探し回っています。気の毒に。
で、コーラを飲もうと思ったらほこりだらけです。テイッシュで拭いても
なかなかきれいになりません。
「こんなの飲んだら腹下しするよ」と亭主。
でも、喉が渇いていたので私は飲みました。
探索空しく、ガイド君が一旦帰ってきましたので、コーラを渡しました。
「オクサン、このコーラ、何処で買いましたか?」
「あそこの店。」
するとガイド君、あの店に行って、コーラを取り替えています。
やっぱり、いくら何でもねぇ
「おくさん、あの店の前にイスがありますから、あそこで休んでいて下さい。
私、もう一度探して来ます。」
トイレに行きたくなりました。
さっきの店の隣が公衆トイレですが、その前に若いお兄さん達が5,6人
腰を下ろしてたむろしてます。チップが1000ルピア(約16円)と書いてありま
す。
何だか入りにくかったのですが、止むに止まれません。チップは誰にあげたら
良いのか分かりませんでしたが、何となく、誰かが手を出して受け取り、
みんなが「テレマカシー」と言いました。
そうこうしているうちに、やっと運転手君がどこからか現れました。
すると店の女の人達、店に来ていたおじさん、トイレの前にたむろしていた
お兄さん達から、突然一斉に運転手に向かって
「ワ〜〜ッ!パチパチ!ワーォワーォ ヒュ〜」とブーイングと歓声が上がった
のです。び〜っくりしたなぁもう (@_@) (^o^)
みんなして事の成り行きを見ていたのですねぇ。(*^_^*)
車に乗ってから暫くはガイドくんが猛烈な勢いで運転手君に文句を言いましたが
運転手君の方が断然口達者で、ガイド君は段々言い負かされて勢いが下り坂
になりました。
「タナロットに来て夕日を見ないなんて誰も考えないじゃないか。」
とでも言っていたのでしょうか?でも、何だか楽しい思い出になりました。
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タナロットに咲いていたハイビスカスの花 |
花が終わると豆がなり、このあたりの人は、食用にするそうです。名前は分かりません。 |
車の中からタナロットを振り返りますと、やはり夕日は雲に覆われて
見えません。この分なら8時からのケチャダンスに充分間に合います。
夕暮れの道を一路ホテルへと戻って参りました。
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