7日目、6月23日 ザルツブルク
 
 
 ザルツブルクに来た事のある誰もが、「とっても良いところ」と異口同音です。この旅が決まった時、兄嫁はこんな俳句を見せて呉れました。

 鐘に覚む旅や青葉の塩の街  しづ

 朝15階のレストランへ参りますと外は快晴、大きなガラス張りの窓から見える景色に思わず嘆声を上げました。家々の向こうに教会の美しい塔が幾つも見え、その向こうの小山の頂上に朝日を浴びてホーエンザルツブルク城がくっきりと見えます。その背後には6月半ば過ぎ、未だに雪を頂く高い山々が連なっております。

まず写真を撮ってから美味しい朝食です。何でも美味しいと感じたのはこの景色も手伝っているかも知れない・・でも、特に黒パンが美味しかった!

東京の有名パンやさんでも、黒パンは固かったり、酸味が強かったりで、何度トライしてもあまり美味しいと思わなかったけれど、ここの黒パン最高!何故?何処がちがうのでしょう?黒パンの中にひまわりの種などが混じっていて、それが絶妙に美味しいのでした。

美味しい朝食と美しい眺めに満足してこれからバスで先ず
ミラベル庭園へ。あとは今日も歩け歩けのウオーキング観光です。

 ザルツブルクの旧市街は1997年にユネスコ世界文化遺産に指定されたそうです。ホテルを出発して旧市街へ向かう途中にあるミラベル庭園から今日の観光が始まりです。時は6月、今を盛りと美しい薔薇が咲いていました。庭園のお散歩は
こちら からどうぞ。

 ここは、映画「サウンドオブミュージック」の「ドレミの歌」の階段で有名、そうでなくとも、美しくデザインされた花壇や噴水、緑の木々、あちこちになどがあります。その庭園の中央から見える山の上のホーエンザルツブルク城を借景としているあたり、そんなに大きな庭園ではありませんのに、とてもスケールが大きく感じられます。両側に石像のある庭園の出口を出て暫く歩きますと
ザルツァッハ川に出ます。

 
橋を渡ると旧市街、有名なモーツアルトの生家に参りました。ガイドさんは年齢不詳、若く見えますが、日本を離れて二十数年、こちらの方が長くなったとのお話で弱い頭で暫く計算・・そのガイドさん、「ここには大勢の観光客がつめかけて居りますから、決してはぐれないようにお願いします。」

成る程、狭いモーツアルトの生家には、各国の観光客が引きも切らずやって参ります。でも、ぎゅーぎゅーで見られない等という事もなく、珍しいモーツアルトの使ったハンマークラビアや手書きの楽譜など目の前で眺めることが出来ました。
↑開いた窓の所がモーツアルトの生家
生家のアパートメント内部から→

生家の窓から下を覗くと・・モーツアルトもこんな風景を?クリック
してご覧下さい。
モーツアルトの生家のあるゲトライデ通りは本当に賑やかで、色々なお店があり、ゆっくり一軒一軒覗いて見たかった!
                  
 再びガイドさんについて行きますとテントの市場に出ました。これまた楽しい!新鮮な野菜、果物、お菓子、玩具、お花などなどが、カラフルなのです。ガイドさんがここのイチゴが美味しいと言ったからと旅のお仲間の奥さんが早速買ってみんなにお裾分けして下さいました。やっぱりイチゴの味でした(^o^) でも、ザルツブルクのいちごの味!では、
一寸市場を覗いて見ましょう。

「右手に見えているのがザルツブルク音楽祭が行われる
祝祭劇場です。ホールは岩山をくり抜いて作られております。」なになに?どこどこ? 音に聞く祝祭劇場は横長で山裾にへばりついたような地味な建物です。前まで行きたかったのに、ガイドさんは無情にも 「ハイ、こちらへどうぞ〜」と反対方向に歩を進めます。写真を撮っていたら私がビリになってしまいました。

またトコトコ歩いて今度は大聖堂です。本当に大きな教会です。全体に灰色がかった印象を受けました。心の中で、「大聖堂はどこも良く似てるからこんがらがっちゃうのね〜写真取らなくてもいいな・・」と思っておりましたら、「ここも夏の音楽祭の会場になります。」とガイドさん。それを聴くや、突然、この大聖堂が光り輝いて見え初め慌てて目をカッと見開き、写真を撮ったのでありました。

音楽祭は何箇所かの会場で行われることを初めて知りました。今年もザルツブルクのあちこちに、そしてこの大聖堂にも美しい音楽が日々鳴り響いたことでしょう。

 さきのガイドさんの黒っぽいツーピースの胸元を飾る可愛いバッグの形のプチポワンが素敵です。で、ガイドさんが連れて行った先が
プチポワンのお店でした。
今度の旅で所謂お店に連れて来られたのはここが初めてでした。女はアクセサリーに弱い為、殆どの皆さん、(私も)ありんこのようにカウンターのアクセサリーに突撃。暫しお買い物タイムでした。

 これで午前の観光はおしまい、お昼は中華料理屋さん、HAPPY CHINESEで中華料理です。ここで働いている人はやはり中国人のようでした。とても愛想良くて感じが良い人達でした。お料理は私には丁度良い味つけでしたが、同席のお仲間(バジルさんではありません)は、薄味だと云って居られました。ここでゆっくり休息、午前中の疲れを癒しました。

後で聞いたのですが、今年のザルツブルク音楽祭のオープニングは小澤征爾氏で、コンサート後、2晩連続でこの庶民的なレストランで中華料理を召し上がったとか♪